サムゲタン

参鶏湯(蔘鷄湯、삼계탕)を本日初体験。

このお料理の為に僕らはソウルに早朝成田から飛んだ。

ランチである。

「日帰りでも良いから・・・。

私、食べた―い。本場で。おねがーい!!」

と僕が最近通いつめて指名し続けているキャバクラの

自称20代後半の女の子に言われたので仕方無かったのだ。

短いフライトの間にこの海外旅行というシチュエーション利用して

僕は「ホントはさんじゅうは過ぎてるよな」と

言いたかったが雰囲気が壊れそうだったので止めた。

彼女は常にグラスを手にしている。

一日中なのである。

フライトの間の彼女はスコッチのオン・ザ・ロックだった。

けれども彼女は酔う事が凄く嫌いなので普段はビールが多い。

「だったらノン・アルコールのフリーとかにすれば?」

と数カ月前に僕は意見した。すると

「やっぱりあなたは何一つも解ってないのね。私の事なんて・・・」

と言われた。

先日も彼女がお昼近いベッドから這い出て麦茶を飲んでから

テキーラをボトルからラッパ飲みしていた。

僕の視線に気がついた彼女は

「これサトウキビかららしいのよ」

と窓の外の雲をみつめ教えてくれた。

彼女は誰だろうが「御意見無用」なんだろう。

「サムゲタン」を食した帰りの機内の中で彼女は

「勘違いしてなければ良いんだけどね。

さっき食べたのって夏のもんなのよ」

僕は「どういう事?」と聞き返した。

彼女は

「知らない。まぁ、あなたは今年夏バテしないから。私の御蔭よ」

僕は黙っていて彼女のグラスの解けかかっている氷に目が行った。

彼女は

「今度の一緒に食べるごはんはうなぎだよね」

と言ってから通りがかった女性の客室乗務員に

「同じ物を」とリクエストしていた。

僕の頭には

「高麗人参」とか「ナツメ」とか「生姜」とか「大蒜」とか「葱」の

事が浮かんでいたのである。

一泊したかったな。