SUMMER VACATION 3

当たり前の様に季節は移り、過ぎて行く。

夏から秋、初冬へ・・・、と。

目に入って来る風景と肌に届く風や空気が

それらを僕に教えてくれている。

それらをきちんと、僕は受け止める事が出来ているのだろうか?

しっかりと、記憶に納めて染み込ませる事が出来ているのだろうか?

All Rights Reserved.

僕に

「まだ、まだぁー。オジサン、ファイト!!」

と、大きな声で叫んでくれた11歳の女の子は

何時の間にか上からサーブを打てる様に成っている。

「おとっつあん」は悔しいやら嬉しいやらで

とても、エキサイティングな心持ちなのだ。

僕が上からサーブを打てる日はまだ、とても遠い。

All Rights Reserved.

夏の終わりに雨がぱらついた中でボールを

返し続けなければならない時間が僕に在った。

この時は父親の知人・知人の息子君・僕の3人であった。

この時の二人の心持ちを僕は全く知らないが

あの瞬間、僕はしっかりと、きちんと、楽しかった。

こんな時間を僕は、僕が独りっきりで

「至福」で在った

と、言っても良いだろう。

二人に

「感謝」とか

「ありがとう」など

という言葉辺りで納まりを付けるのは僕にとっては

安易過ぎるのだ。

「また、遊びに来て良いのぉー」と、しか

今は、言えない。