東 基輔by  東 基輔Published:2008年02月10日 日曜日 23時23分

 

 

実は当初の予定は七尾という町ではなくて穴水・輪島であった。

 

TOYOTAのレンタカー屋さんのカウンターでプランを相談していると

僕が思っているより大層に距離があり、「日帰りですと・・・。大忙しです。」

みたいな事をアドバイスされたのである。

 「七尾」という町をとりあえずの目的地として僕はヴィッツに乗り込んだのだった。

高岡から氷見を経て石川県に入り、海岸沿いの国道160号を北上した。

 
 

  途中喉の渇きに促されステイション・オブ・ロードのパーキングスペースに車を寄せた。

  車から降り、缶コーヒーを片手に煙草に火をつけ初冬の日本海を眺めていた。

  薄いグレイの雲が低く立ち込め海の色もマリンブルーとは程遠い。

  それでも広がっているこの視界とは異なり、僕の気持ちは軽かったと思う。

  ヴィッツのエンジンの静かな鼓動と波のざわめきが重なり

不思議な優しいサウンドが奏でられていた瞬間だった。

  これだけでもとても満たされていた僕に誰のプレゼントか解らないが遠くから

J・D・Southerの「YOU’RE ONLY LONELY」が聞こえて来た。

  レストランの方向からである。僕は耳に届いている全ての音にこの時身を委ねた。

 ライト・ブルーの記憶が微かに蘇って来る。何故か切ない。

 何と伝えて良いのか解らないが幸福な瞬間の一つである事は間違いない。

 

 しかし、「44歳のおとっつあん」の幸福な瞬間は短い。

 

 自然が呼んでいるのである。

 結局最後まで聞けずに小走りにレストランの端っこの方に向かった。

 

「喉の渇き」からの件は勿論フィクションである。

 
 

 

 

正式名称「能登食祭市場(七尾フイッシャーマンズワーフ)」である。

 

やはり足がこちらのエリアに向かってしまう。

勿論、御腹は減ってはいないのであるが・・・。

今回は申し訳無いが「観る」だけと決めてはいた・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 お店のお姉さんの方々には例によって色々声を掛けて貰ったのだが

「先日近江町市場で沢山買っちゃったんですよ。どーもスンマセン」と言ってしのいだ。

 「あーそうなの。それじゃーね。こっちの方があっちより良い物多いのにー」と言われた。

そして少し間を置いてから

 「じゃー。今度はこっちで買ってね」と言われ「じゃぁー、この加熱用の牡蠣を下さい」

とまんまとお姉さん方々の話術のはまり結局購入してしまった。

 

 レンタカーを返して高岡の実家に戻り包みを開けるととても丁寧に梱包されていて

 凄く嬉しかったのである。

 

 この牡蠣はその晩にレモン醤油で頂きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

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