ジャーヘッド

ジャーヘッド 【ベスト・ライブラリー 1500円:戦争映画&西部劇特集】 [DVD]サム・メンデス監督の最新作である。「アメリカン・ビューティー」(99年)という初監督作品でいきなりアカデミー賞の作品賞・監督賞・撮影賞・主演男優賞・オリジナル脚本賞を受けた。2作目の「ロード・トゥ・パーティション」(02)もアカデミー賞の7部門にノミネートされた。イギリスの演劇界の出身の方であるそうだ。新進の舞台演出家として本国での活躍の後にニューヨークに進出したそうである。映画の方のどちらの作品も僕的には今ひとつという感じであった。勿論レベル的には水準以上であると思う。 それ以上は肌合いの問題であり仕方の無い事である。しかし気になる監督として記憶させられていた事は間違いなかったのである。   そして、今回の作品である。想像・期待以上の作品であった。今回は肌にもピッタリ来たのである。非常に興味深かった。存分に作品に浸れたのである。凄く潔い映画であったと思う。物凄く乱暴な分け方となってしまうが戦争・戦場を扱った映画である。1963年生まれの僕としては「ディア・ハンター」(78年)「地獄の黙示録」(79年)「プラトーン」(88年)「フルメタル・ジャケット」(89年)「シンレッド・ライン」(98年)「プライベート・ライアン」(98年)らの作品がどうしても比較の対象となってしまう事が否めない。当然ながら題材となっている時代や戦争は違う。しかしながらこの作品はその様な僕のチンケな比較をしっかりと丁寧に見事にかわしていると思う。これは作品中の中に出て来るエピソードも含めてである。このエピソードは観てのお楽しみだと思います。

サム・メンデス監督は65年生まれで同じ頃に以上の作品を観ていたのかなとも思えた。無論「このシークエンスは以前にも似た様な所が有ったよな」というところは有る。しかしひと味プラスと言うかひねりが確かに有るのだ。 主演のジェイク・ギレンホールも良かった。危ういメンタルなコンディションをきめ細かく演じていたと思う。「ブロークバック・マウンテン」(本年度のアカデミー賞最多主要8部門のノミネート。ジェイク・ギレンホールは助演男優賞でのノミネート)も俄然観たくなって来た。こちらの作品は来月の中旬にロードショウされる。 57万5000人の兵士達の三度三度のご飯とお風呂とおトイレの事を考えるとホントーに気が遠くなってしまう。それも砂漠での事である。

全く比べようが無いのだが友人2,3人と2泊くらいで山にキャンプに行っただけでもコマゴマとした行き違いはあるのだから。 涙というのはとても厄介である。特に映画やドラマを鑑賞中の時は。事実、心動かされているのだから出て来てしまうのは仕方のない事ではあるが。 しかし、である。「涙腺の辺りをくすぐられてもなぁー」と、ヒネてしまっている42歳のオジサンの僕は感じてしまうのだ。感情としてではなくて物理的に出ているだけだと喚きたくなる時がある。全くややこしい話で恐縮である。「何を言っているのか解かりません」と最近凄くこの南方でチャレンジしている影・編集長・硲敏彦君が頭を掻き毟っている姿が目に浮かぶ。何を言いたいかと言うとこの「ジャーヘッド」という作品がとても繊細に涙腺ピンポイント攻撃を避けていると僕が感じているからなのである。 それ故に僕が潔いと感じると同時に肌に合ったのだと思うのである。

映画を観終わってとても喉が渇きました。砂埃は好きになれません。