半島を出よ Part Ⅱ

半島を出よ (下)All Rights Reserved.

初秋である。

どうやら暑さも治まった様である。

陽も随分と短くなり夕方は肌寒いくらいだ。

僕は今年の夏はなかなかしんどかった。暑さにやられてしまったのだ。年齢のせいなのだろうか?単純に普段の不摂生のせいなのだろうか?少しはイワユル「運動」なんぞをして鍛えた方がいいのだろうか? まっ、良いか。

「初秋」などと言うと小津安二郎監督やロバート・B・パーカー氏の小説やかなり前のニューミュージック系の曲名を思い起こさせるなと、今、思った。ついでに故・越路吹雪さんの「誰もいない海」まで思い出してしまった。それからベラに似ていると評判だった五輪真弓の「恋人よ」のイントロのメロディまで幻聴の様に聞こえて来てしまった。

しかし古すぎるな。これは。

8月、9月と健康ランドのジャグジィーに大変お世話になった。バブルがぼこぼこと筋肉を叩いて刺激して気持ちが良かったのだ。それからハーブのミストが噴射されるサウナもお薦めだ。「健康ランド」という名称は字面だけで考えるとよく解からない。ゆっくりと数種類の湯船に浸かり筋肉を労わってやった後に生ビールなんぞを頂いたら言葉の意味すら考えずに済んでしまう。よく解からない日本語などとほざいていた自分こそがよく解からないのである。まさしく、「健康ランド」と、思えた。ここでは僕はレッド・ツエッペリンの「天国への階段」を湯船に浸かり頭にタオルを乗せて鼻歌で歌った。パーフェクトなオヤジぶりだと自分でも思う。

ところでスーパー銭湯と健康ランドの違いを僕は現在検証中である。

随分と遅くなってしまったが村上龍氏の「半島を出よ」は面白かった。一度読んでからもお気に入りのチャプターが何箇所か在ってたまに読み返している。

ヒノ君がヒノ君のお母さんがかつて嬉しそうにマーボー豆腐弁当を食べていた時の事を思いだしたくだりとかキム・ヒョンモクさんが世良木先生にアンデルセンの童話の一つの物語を聞いている所などである。

今更ではあるがこの小説家の新刊を時間を開けずに今、読めるというのは本当に嬉しく思う。

本当に美しい時間は短い。

「シン・シティ」の前売り券をコンビニで買った後で自宅にて。